-
抜け毛の悩み、何科を受診すれば良いのか
抜け毛の悩みで病院に行こうと決心した時、多くの人が最初にぶつかるのが「一体、何科に行けば良いのだろう？」という疑問です。内科なのか、それとも他の科なのか。適切な診療科を選ぶことは、スムーズで効果的な治療への第一歩です。抜け毛や薄毛の悩みを相談する場合、まず基本となる診療科は「皮膚科」です。髪の毛は、皮膚の一部である頭皮から生えているため、髪と頭皮のトラブルは、皮膚科医の専門領域となります。一般的な皮膚科では、医師が頭皮の状態を視診したり、マイクロスコープで毛根の状態を観察したりして、抜け毛の原因を診断します。円形脱毛症や、フケ・かゆみを伴う脂漏性皮膚炎などが原因の場合は、健康保険が適用される治療を受けることができます。また、近年では、男性の薄毛の主な原因であるAGA（男性型脱毛症）の治療薬を処方してくれる皮膚科も増えています。まずは身近なかかりつけの皮膚科に相談してみる、というのは非常に良い選択肢です。一方で、より専門的で、多様な治療を望む場合には、「AGA専門クリニック」や「薄毛治療専門クリニック」を受診するという選択肢があります。これらのクリニックは、その名の通り薄毛治療に特化しており、在籍する医師やスタッフは、AGAや女性の薄毛（FAGA）に関する最新の知見と豊富な症例経験を持っています。内服薬や外用薬の処方はもちろんのこと、注入治療（メソセラピー）や自毛植毛といった、一般の皮膚科では行っていない先進的な治療も選択肢に入ってきます。カウンセリングが非常に丁寧で、プライバシーへの配慮も徹底されていることが多いのも特徴です。ただし、治療は原則として自由診療となるため、費用は高額になる傾向があります。もし、抜け毛と同時に、倦怠感や体重の増減、動悸といった全身の不調を感じる場合は、「内科」や「内分泌内科」を受診することも考えられます。甲状腺機能の異常などが、抜け毛の原因として隠れている可能性があるからです。まずは皮膚科か専門クリニック、これが抜け毛相談の王道と覚えておくと良いでしょう。