皮膚科の診察室にはインターネット上の不確かな情報を鵜呑みにして間違ったケアを続けた結果、症状を悪化させてからようやく来院する患者が後を絶たず、専門医たちはこうした現状に強い危機感を抱いています。よくある間違いの一つが、脂漏性脱毛症を単なる不潔が原因だと勘違いし、洗浄力の強い石鹸やシャンプーで一日に何度も洗髪したり、消毒用エタノールで頭皮を消毒しようとしたりする行為ですが、これは頭皮のバリア機能を破壊し常在菌のバランスをさらに崩壊させる危険極まりない行為です。また自己判断で市販のステロイド外用薬を使用するケースも見られますが、ステロイドは炎症を抑える強力な作用がある反面、使い方を誤ると皮膚が薄くなったり毛細血管が拡張したりする副作用があるほか、真菌感染症である場合に不適切な種類のステロイドを使うと逆に菌の増殖を助長してしまうことさえあります。専門医が強調するのは、まず顕微鏡検査などで原因菌がマラセチア菌であることを確定診断することの重要性であり、それに基づいて適切な抗真菌薬を選択し、炎症の程度に合わせてステロイドの強さを調整するというプロフェッショナルな判断が必要です。さらに育毛剤の使用についても注意が必要で、一般的な血行促進タイプの育毛剤にはアルコールや刺激成分が含まれていることが多く、炎症を起こしている頭皮に塗布することで接触性皮膚炎を併発し、抜け毛をさらに加速させるという悲劇的な結果を招くことも少なくありません。医師の指導の下であれば、まず炎症と菌を抑える治療を優先し、頭皮の状態が落ち着いてから発毛を促す治療へと段階的に移行するというロードマップを描くことができます。自己流ケアの最大の落とし穴は自分の症状を客観的に判断できないことにあり、良かれと思ってやっていることが実は頭皮を痛めつけているという事実に気づくためにも、異常を感じたらすぐに専門医の診断を仰ぎ、医学的根拠に基づいた正しい治療を開始することが回復への最短ルートであることを肝に銘じておくべきです。
専門医が警鐘を鳴らす間違った自己流ケアの危険性