髪を失ってから気づいた意外な日常の幸せ
薄毛が気になり始めた頃は、毎日が憂鬱だった。しかし、ある日を境に全てを受け入れ、潔い坊主頭にしてからというもの、僕の日常は予想外の小さな幸せで満たされるようになった。今日はそんな、髪を失ってから気づいた地味だけど確かなメリットについて、ブログに綴ってみたいと思う。まず、朝の準備が革命的に早くなった。寝癖を直す必要も、ドライヤーと格闘する必要もない。起きて顔を洗うついでに頭もさっと洗えば、もうそれで準備完了。この時短効果は絶大で、おかげで毎朝ゆっくりとコーヒーを淹れる時間ができた。これは本当に大きな変化だ。次に、経済的なメリット。シャンプーやコンディショナー、ワックスといったヘアケア用品にかかっていた費用が、ほぼゼロになった。浮いたお金で少し良い豆を買ったり、読みたかった本を手に入れたりできる。ちりも積もれば山となる、とはよく言ったものだ。そして、感覚的な喜びもある。夏の日に吹くそよ風が、直接頭皮を撫でていく感覚は、言葉にできないほど心地よい。雨の日も、タオルで一拭きすればすぐに乾くから、まったく気にならない。プールや温泉に行った後も、驚くほど快適だ。髪があった頃には決して味わえなかった、ダイレクトな自然との一体感とでも言おうか。もちろん、最初は人の目が気にならなかったわけではない。でも、自分が堂々としていると、周りもそれを当たり前のスタイルとして受け入れてくれる。今では、この頭が僕のアイデンティティの一部だ。失ったものを数えるのではなく、得られたものに目を向けるだけで、世界はこんなにも明るく、楽しくなるんだなと実感している。